モバイルWi-Fiルーターには、WiMAXやY!mobileが販売している端末の他に、SIMフリーモデルも展開されています。
WiMAXが販売しているWi-FiルーターはWiMAXでしか利用できませんが、SIMフリーモデルはあらゆる事業者の回線を使うことができます。
以前のSIMフリー端末は、WiMAXに比べると通信速度が劣っていました。
しかし、今のSIMフリー端末は、WiMAXの引けを取らない性能を持っています。
そこで、ここではWiMAXとSIMフリーのモバイルWi-Fiルーターの性能を比較して解説します。
WiMAXとSIMフリー、どちらのモバイルWi-Fiルーターを使おうか迷っている人は、参考にしてくださいね。
WiMAXで人気があるWi-Fiルーターの特徴
現在のWiMAXは、
- Speed Wi-Fi NEXT WX04
- Speed Wi-Fi NEXT W04
この2つの機種が人気を集めています。
Speed Wi-Fi NEXT WX04
WiMAXの機種の中で現在注目を集めている端末は、Speed Wi-Fi NEXT WX04です。
Speed Wi-Fi NEXT WX04には、国産メーカーの機種が使いたい人にとっては嬉しいメリットがあります。
人気の国産メーカーNEC製!
Speed Wi-Fi NEXT WX04は、国産メーカーとして有名なNEC製のモバイルWi-Fiルーターです。
WiMAXやY!mobileの端末は、HUAWEIなどの海外メーカーが多い特徴があり、国産メーカーにこだわる人からは敬遠されがちです。
NEC製のSpeed Wi-Fi WX04は、多くの人から支持を集めているモバイルWi-Fiルーターと言えます。
最大440Mbpsの下り速度対応で安定のクオリティ
Speed Wi-Fi NEXT WX04が対応する最大下り速度は、440Mbpsです。
WiMAXが提供する回線の最大下り速度も、440Mbpsです。
Speed Wi-Fi NEXT WX04は、WiMAXの通信速度を最大限活かすことができる仕様になっていることがわかりますね。
待望のLTEオプション対応
WiMAXが販売しているNEC製の端末は、LTEオプションが利用できない欠点がありました。
しかし、Speed Wi-Fi NEXT WX04からLTEオプションに対応するようになりました。
LTEオプションはauの4G/LTE回線を利用する機能で、WiMAXの電波が弱い場所で役に立つサービスです。
NEC製の端末がLTEオプションに対応したことで、海外メーカーのモバイルWi-Fiルーターに引けを取らなくなりました。
Speed Wi-Fi NEXT W04
WiMAXのモバイルWi-Fiルーターで人気を集め続けているモデルが、HUAWEI製のシリーズです。
HUAWEI製のモバイルWi-Fiルーターは、WiMAXに限らずあらゆるサービスで高い人気を誇っています。
対応速度がWiMAXで最も速い
Speed Wi-Fi NEXT W04が対応している下り速度は、最大で708Mbpsです。
WiMAXの下り速度は最大440Mbpsなので、Speed Wi-Fi NEXT W04が対応する速度は必要がないように思いますよね。
しかし、WiMAXは2017年9月から、最大588Mbpsの下り速度が一部のエリアで利用できるようになりました。
440Mbps以上の下り速度が利用できるエリアは今後拡大されていくので、最大708MbpsのSpeed Wi-Fi NEXT W04を利用する価値は大いにあります。
古くからLTEオプションに対応している安定機種
HUAWEI製のモバイルWi-Fiルーターが人気を集め続けているのは、LTEオプションに対応していることも理由の1つです。
LTEオプションが使えるかどうかは、WiMAXを使う1つの命綱と言っても過言ではありません。
SIMフリーで人気があるWi-Fiルーターの特徴
SIMフリーモデルのWi-Fiルーターは幾つか種類がありますが、その中でも人気が高いシリーズは1つに限られています。
SIMフリーではAtermシリーズが人気!
SIMフリーモデルで最も人気が高いモデルは、NEC製のAtermシリーズです。
Atermシリーズは、あらゆる格安SIMサービスでもセット販売されていて、高い人気を集めています。
それだけでなく、スペック面を見ても優れた機種であることがわかります。
SIMフリーのモバイルWi-FiルーターはWiMAXの端末に比べると見劣りすることが多いですが、AtermシリーズはWiMAXに引けを取りません。
人気のAtermシリーズは2種類
NEC製のAtermシリーズには、
- Aterm MR04N
- Aterm 05LN
この2種類があります。
Aterm MR04N
Aterm MR04Nは、最新機種ではありませんが、今から使っても問題ほどのクオリティを持っています。
下り速度が最大300Mbps
Aterm MR04Nが対応する下り速度は、最大300Mbpsです。
WiMAXの通信速度と比較すると、劣るように見えます。
しかし、ウェブサイトや動画を見る分には全く問題ありません。
最大12時間の連続通信時間
Atermシリーズは、バッテリーの持続時間にも強みがあります。
Aterm MR04Nは、連続通信時間が最大12時間の長さになっているので、外出先で一日中使うときも電池の減りを心配する必要がありません。
さらに、Bluetoothテザリングでネットに接続すると、連続通信時間が24時間になります。
Aterm MR05LN
Aterm MR05LNには、Aterm MR04Nよりも優れているメリットがあります。
下り速度が最大375Mbps
Aterm MR05LNは、最大下り速度が375Mbpsとさらに高速になっています。
SIMフリーのモバイルWi-Fiルーターは、下り速度が最大100~150Mbpsであることが多いです。
Atermシリーズと他の端末を比較すると、SIMフリーの中でも対応速度が優れていることがわかるでしょう。
最大14時間の連続通信時間
Aterm MR05LNは、Aterm MR04Nよりもバッテリーの持続時間が長くなっています。
Aterm MR05LNの連続通信時間は、最大14時間となっています。
さらに、Bluetoothテザリングを利用する場合は、連続通信時間が30時間になります。
この表を見ると、Atermシリーズのバッテリー持続時間がWiMAXの端末よりも優れていることがわかるでしょう。
機種 | 連続通信時間 |
Speed Wi-Fi NEXT WX04 |
【Wi-Fi接続時】 ハイパフォーマンスモード:約8.1時間 ノーマルモード:約11.5時間 エコモード:約13.8時間 【Bluetooth接続時】 エコモード:約16.6時間 |
Aterm MR04N |
Wi-Fi接続時:12時間 Bluetooth接続時:24時間 |
Aterm MR05LN |
Wi-Fi接続時:14時間 Bluetooth接続時:30時間 |
ちなみに、Speed Wi-Fi NEXT W04は、WiMAXの中でもバッテリーの持続時間が良くないので、比較対象には入れていません。
デュアルSIM対応
Aterm MR05LNはデュアルSIMに対応しているので、1台の端末に2枚のSIMカードを差し込むことができます。
デュアルSIMに対応していると、海外旅行用のプリペイドSIMを利用するときに、面倒な差し替えを行う必要がありません。
海外に行くことが多い人には、Aterm MR05LNは使い勝手が良い機種と言えます。
WiMAXとSIMフリールーターどっちを選ぶべき?
WiMAXの端末とSIMフリーのモバイルWi-Fiルーターは、それぞれにメリットがあるので、どちらを選べば良いか悩みます。
どちらのモバイルWi-Fiルーターを使えばいいかわからないときは、
- 通信速度
- コストパフォーマンス
この2つが重要な基準になります。
通信速度を求めるならWiMAX
快適にネットを使いたい人は、通信速度が優れているWiMAXのWi-Fiルーターがおすすめです。
ネットを快適に使うためには、端末や回線が対応している通信速度が求められています。
WiMAXは、端末と回線ともに最大440Mbpsの下り速度に対応しているので、快適にネットを利用することができます。
SIMフリーのAtermシリーズも、最大300Mbps以上の下り速度に対応しています。
しかし、格安SIMの回線を使うことがほとんどなので、WiMAXと比べて通信速度が低下しやすいデメリットがあります。
コストパフォーマンスを求めるならSIMフリー
WiMAXが販売するWi-Fiルーターは、基本的にWiMAXの回線しか使うことができません。(一部例外あり)
SIMフリーのWi-Fiルーターは、利用する回線事業者を自分で選ぶことができます。
回線事業者の選択肢は格安SIMがほとんどになるので、月額料金をWiMAXよりも安く抑えることができます。
無制限プランは利用できませんが、WiMAXの7GBプランよりも安い料金で多くのデータ量を利用することも可能です。
WiMAX・楽天モバイル 月額料金比較表
WiMAX | 楽天モバイル | ||
無制限プラン | 4,380円 | 3.1GBプラン | 900円 |
5GBプラン | 1,450円 | ||
10GBプラン | 2,260円 | ||
7GBプラン | 3,696円 | 20GBプラン | 4,050円 |
30GBプラン | 5,450円 |
無制限プランが必要ない人にとっては、SIMフリーのWi-Fiルーターは魅力的な選択肢と言えるのではないでしょうか?
Atermシリーズは端末代金が発生してしまう
WiMAXが販売しているモバイルWi-Fiルーターは、プロバイダによって端末代金が違いますが、0円から3,000円程度で購入することができます。
Atermシリーズを購入するときは、20,000円から23,000円の端末代金を支払わなければいけません。
格安SIMサービスから購入すれば24ヶ月間の分割で支払うことができますが、サポート割引などがないので、端末代金が実質0円になることはありません。
そのため、楽天モバイルでAterm MR05LNをセットで購入すると、月額料金が以下のようになります。
プラン | 月額料金 | Aterm MR05LN 分割支払い | 合計 |
3.1GBプラン | 900円 | 913円 | 1,813円 |
5GBプラン | 1,450円 | 2,363円 | |
10GBプラン | 2,260円 | 3,173円 | |
20GBプラン | 4,050円 | 4,963円 | |
30GBプラン | 5,450円 | 6,363円 |
まとめ
WiMAXとSIMフリーのWi-Fiルーターは、どちらも通信速度が優れています。
しかし、SIMフリーのWi-Fiルーターは利用できる回線が格安SIMに限られているので、使ってみると通信速度が遅いと感じることが少なくありません。
SIMフリーのWi-Fiルーターは、毎月の通信費を抑えたい人に向いている選択肢と言えるでしょう。
快適にネットを使うために通信速度を求めたい人は、WiMAXのWi-Fiルーターを使ったほうが良いでしょう。